ムルマンスク便りVol.17


◇ちぇぶさん(第2期生)の留学体験記


 前回からはじまりました、ペンネーム・ちぇぶさんの海外生活を綴った留学体験エッセイ「オーロラの見える町から」昨年晩秋から今年夏にかけてムルマンスク経済法科大学に語学留学されていたときのドタバタ生活を楽しく紹介して戴いてます。

 結構ボリュームがあり、ユーモアタップリの連続体験記です。これが本当にあった話だから、おもしろい。情景を思い出しついニンマリしてしまいます。

 今度は第8話目。街中で派手によくすっ転ぶちぇぶさんは、愛眼鏡を傷めてしまい未知なる眼鏡屋さんにアタック。みなさんも彼女の体験記を読んで、ムルマンスクがどういう町なのか妄想想像してみてください。(本人の了承を得ています。)



第8話 『oh!めがね』


 冬は雪と氷に覆われる北の大地、ムルマンスク。来た当初こそ、外出するたびに転んでいたけど、それもやがて慣れて、転ばなくなった。と思ったら、油断したのだろうか、坂道で思いっきり転んだ。しかも、顔面からすっころんでしまった。

 お〜、痛い。痛いのと派手に転んだので恥ずかしいのと両方。家の近くだったので、すたこらさっさと帰った。家へ帰ってみると、顔から転んだけど、うまい具合に怪我はしていなかった。ほっ、顔は女のいのちだもんね。(これ以上不細工になったら困るし)ところが、あれれ、なんか視界が変? そう、転んだ拍子に眼鏡のフレームが思いっきり曲がってしまったのだ。視力が良い人にはわからないかもしれないが、眼鏡がないとほとんど何も見えない状態のわたしとしては、一大事! でも、なんて用意がいいんでしょう。もしかして、こんなこともあるかもしれないと思って、私は日本から替えの眼鏡を持ってきておいたのだ。万が一壊れた時に替えがないと大変困ると思っていたのだ。まさにそのとおり! おかげでとりあえずは曲がった眼鏡を仕舞って、持ってきたスペアの眼鏡をかけることにした。しかし、なんとなく、違和感。そう、眼鏡って慣れてそればかりかけていると、違うやつはなんか似合っていないような気がしてしまうのよね。それで、ちょいと居心地が悪い。そうだ!町中には眼鏡を売っているところがたくさんある。そこへ行って直してもらおう!

 細かいことはうまく訳せないけど、ものは眼鏡だから、日本語であーだこーだ訴えれば分かってくれるんじゃないかしら。そんなことを考え、いざ、眼鏡屋へ。ところがところが、眼鏡を売っている店はたくさんあるのだが、店を覗くと、眼鏡を直せそうな設備がない!眼鏡のフレームとレジがあるだけなのだ。うっそ〜!!!じゃ、もし壊れたら、いったいどうやって直すの? そう思ったけど、ほとんどの店がそう。ひょっとして、直さないの?う、う〜ん、ロシアの人はどうしているんだろう。困った、困った、と道を歩き回った。あ、そういえば、レーニン通りに一軒大きな眼鏡屋があったっけ。先生が眼鏡が壊れたらここへ来るといいわよ、と薦めてくれた。よし、そこへ行ってみよう。

 他の店に比べれば品揃えも豊富。店内も日本の眼鏡屋さんのような雰囲気がちょっとある。店員さんもたくさんいる。お客もひっきりなしに出たり入ったり。ここなら、大丈夫、かな〜? 忙しいせいか、はたまた外国人だからか、最初は店員さんに思いっきり無視されていた。あまりにも客が多くて、私が声をかけられなかったというのもあるが。店員さんの手の空いた時を見計らって、「この眼鏡、直して欲しいんですけど」と話しかける。そして、曲がった眼鏡をかけて見せる。

 「*☆@&:★」

 何をいったのかは分からないけど、こっちの直して欲しい旨は通じたみたい。

 一人が眼鏡を持って店の奥へ入っていった。やった!これで眼鏡を直すこともできるぞ、と思っていた。が、しかし。そううまくはいかないのである。

 ちょっと直したから、といった感じで手渡された眼鏡は、私からみると、あやしい。これ、本当に直せたの?とツッコミたくなるような感じだ。とりあえず、かけてみる。あ、やっぱりダメ。鼻の抑える部分が浮いてしまう。それに、フレームもまだ曲がったままだ。ここがおかしい。日本語で指差しながら伝える。

 「こことここがまだ、ちょっと具合がわるいんですけど」

 あら、そう。わかったわ。といった感じで眼鏡を受け取り、先程奥へ直しに行った店員に渡す。う〜ん、大丈夫かなあ。もしかして、手でぐっと曲げているんじゃないだろうな〜。不安になってきた。眼鏡のフレームは、ふつうアルコールランプみたいなので温めてからちょっとづつ、ちょっとづつ直していく。ぐっと力を入れてしまうと、さらに変な風に曲がってしまったりするからだ。だが、なんとな〜く、この店は奥でただ手で曲げているだけなんじゃないだろうか、と思えてきた。またまた直してくれたのを受け取る。いや、やっぱりだめだ。ほらほら、見て。ここ、まだ浮いているでしょ、と鼻錠のところを指す。これじゃあ、困るの。と、渡すと、その店員さん、その場で手でぐぐっと。さらにペンチでぐぐっと。

 おわわっわわわーーーー!!!やめてくれ〜!この眼鏡はとっても高いんだ〜!!

 やっぱり手で曲げているだけだったのか!もういい。もういい。これ以上やられると、直すより壊される。やはりそうだったのか。こんな乱暴な直し方だったなんて。ちょっとショック。やはりこれは日本に帰ったときに直そう。壊されなかっただけ、良かったと思うしかない。もうスペアはないから、顔から転ばないように十分気をつけよう。そして、直されない眼鏡を手に、私は眼鏡屋を後にしたのだった。

【編集局より】
 アリョーシャ内のコンテンツ「オーロラを観よう」の中の「持物と服装」ページに写真がありますが向かって右側がちぇぶさんです。着用しているのは、今回の体験記で紹介したお気に入りのニット帽&マフラーでしょうか。彼女は後ほどこのほかにも、千鳥格子が可愛らしいベレー帽を購入しました。自称帽子屋の娘さんは、いったいいくつお持ちなのでしょうね。(^^;




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